月給制と日給月給制

月給制と日給月給制について


これは賃金形態の一種です。

他には日給制、時給制があります。

(1)月給制とは

社員が欠勤しようが、遅刻早退しようが関係なく月給を全額払う制度です。

(2)日給月給制とは

社員が欠勤したり、遅刻早退した場合は、その分を月給から差し引くという制度です。

一般的に月給制と言っている会社でも、実態はこの制度が多いようです。

(例)月給25万円   一ヶ月の所定労働日25日の場合
   
   25万円÷25日=1万円(1日当りの賃金)
    
   1日欠勤した場合 25万円−1万円=24万円(支給額)

(日給制とは)

賃金を一日いくらかを決めておき、出勤した日数によって賃金が支払われます。

(時給制とは)

賃金を一時間いくらかで決めておき、働いた時間数に応じて賃金が支払われます。

● 先ほども書きましたが、入社時などに実態は日給月給制なのに月給制という説明をすると、後で無用のトラブルが起こるときがあります。

就業規則等にもはっきり記載しておきましょう。

記載例(日給月給制の場合)

第○条(給与の区分)

社員の給与は月額をもって定め、日給月給とする。

第○条(賃金の計算方法)

賃金計算期間に途中に入社、退社、休職、又は復職した場合は、その月の賃金を下記の算式により日割り計算して支払う。

         (基本給+諸手当)×出勤日数
           一ヶ月平均所定労働時間

第○条(欠勤等の取り扱い)

欠勤、遅刻、早退をした場合の時間については、原則として1日又は1時間当りの賃金額に欠勤、遅刻、早退の合計時間数を乗じた額を差し引くものとする。ただし、賃金計算期間の全部を休業した場合は、賃金月額のすべてを支給しない。

(1)遅刻、早退等の控除

            基本給×不就労時間数
           一ヶ月平均所定労働時間

これらの規定がないと、欠勤した場合にも一か月分の賃金全額を支払わなければならない場合があります。   

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解雇について

(1)解雇とは

解雇とは、使用者側から一方的に労働契約を解約することです。

労働者の同意、承諾は一切要りません。

(2)解雇が有効となるための要件

解雇は使用者側から一方的になされるので、解雇が成立するにはそれ相当の理由が必要です。

解雇が有効となるためには、最低次の要件が必要です。

1 解雇理由に合理性、相当性がある。

普通誰が考えても解雇になっても仕方がない理由があり、解雇の理由となった事実と、解雇という重大な処分との間にバランスが取れていることです。

・従業員について、勤務成績、勤務態度が著しく不良で就業に適さない

・会社の業績が悪く、人員整理、合理化等の必要性がある。

・重大な服務規律違反がある。 等

2 法律に規定されている解雇禁止事由に該当しない。

労働基準法上

・業務上の負傷・疾病による休業期間、及びその後30日間。(ただし療養開始後3年を経過した日において傷病補償年金を受けている時、又はその日以後同年金を受けることとなったときは解雇できます。)

・産前産後の休業期間、及びその後30日間。

・労働基準監督署に事業場の法律違反を申告したことを理由とする。

・労働者の国籍、信条、社会的身分を理由とする。

男女雇用機会均等法上

・定年・退職・解雇について女性を差別した場合。

労働組合法上

・労働組合の結成、加入、正当な組合活動をしたことを理由とする。

育児・介護休業法上

・育児・介護休業の申し出、実際に休業した場合。

(労働基準法第18条の2)

解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。 と規定されています。

(3)解雇の種類

@ 普通解雇

解雇の中から、懲戒解雇、整理解雇を除いた部分が普通解雇になります。

解雇要件

・法律に定めた解雇禁止理由に該当しない。

・解雇予告を行なう。(または解雇予告手当てを払う。)

・就業規則の規定を守る。


A懲戒解雇

従業員に重大な服務規律違反があったときに行われる、最も重い制裁です。

就業規則に定められた懲戒事項に該当する行為をした場合に、制裁としてなされます。

解雇予告手当て、退職金等は支給されない場合があります。

即時解雇の場合は労働基準監督署長の認定が必要です。

上記のように非常に重い罰則となっているので、その分懲戒解雇を行なう場合は相当厳しい手続き、要件が必要です。

・就業規則に明記されている懲戒理由でしか懲戒解雇は出来ません。

・かつ就業規則に明記されているだけでなく、その理由が労働者に周知されていることが必要。

・就業規則に明記されている理由が合理的でなければならない。
どんな理由でも就業規則に規定さえすれば、解雇できるというものではありません。

・服務規律に違反したことと、労働契約を解除されるということとの、バランスが取れている。

・手続きが適正になされているか。
本人に説明、弁明の機会が与えられているか、等。

B 整理解雇

普通解雇の要件+整理解雇をする為には4つの要件を満たすことが必要です。

・人員の整理の必要性
整理解雇の決定のあとで、賃上げ等を行なっていると無効になります。

・整理解雇を避ける努力をしたか。
賃金のカット・・役員、管理職手当のカット、ベースアップ、定昇の抑制廃止等

雇用面・・残業の削減、新規採用の中止等

・解雇者の選定の妥当性
なぜその人が解雇の対象となったかについて、説明できる基準と手続きが必要。

・労働組合、従業員との協議が十分なされているか。

(4) 解雇予告

使用者が労働者を解雇する場合には、少なくとも30日前に予告をするか、30日分以上の平均賃金支払い(解雇予告手当て)を支払わなければなりません。

(5)解雇予告の適用除外

・日々雇い入れられる者(一ヶ月を超えて引き続き使用された場合を除きます。)

・2ヶ月以内の契約期間で雇われている者。(所定期間を超えて引き続き雇われた場合を除く)

・4ヶ月以内の季節的業務に使用される者(所定期間を超えて引き続き使用された場合を除く)

・試用期間中の者(14日を越えて引き続き使用された場合を除く)

上記の者は予告なしに解雇できます。

なおうさみ労務管理事務所では、解雇トラブルについて相談を受け付けています。

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定年退職について

○「定年退職」については、一般的には満60歳が定着していますが、高年齢者雇用安定法の改正に伴い、65歳までの雇用が義務化されました。
 
@中小企業においては、定年制を設けていない例も見られますが、退職金制度や、厚生年金受給の関係、それ以外にも、新しく平成7年4月1日より制度化された高年齢者雇用継続給付制度もあるので、この定めを制度化し、それ以降は身分を切り替えて再雇用制度を設けて明確にした方が、人件費等の面で節約になります。

A定年による雇用の終了については、

・定年に達した日まで

・定年に達した日の属する月末まで

・定年に達した日の属する給与締切日まで

・定年に達した日の属する年度末まで

などがあります。

B雇用延長については契約は1年毎に行い、更新をしていきます。(60歳を超えると、体力面、精神面で1年経つと変化が大きいです。)

<勤務延長制度と再雇用制度の違い>

(勤務延長制度)
勤務延長制度は、定年前に、雇用契約を延長し、雇用契約が終了する期間を延ばすという制度です。

(再雇用制度)
再雇用制度とは、定年により、これまでの雇用契約が終了した後に、再度、新しい雇用契約を結ぶという制度である。

再雇用制度の方が、一旦60歳で区切りになるので、60歳以降の勤務の形態、給与等の見直しがしやすいので、採用される事業所が多いです。

<就業規則例>
(定年退職)
第○条 社員の定年は満60歳とし、その時期は定年に達した日の属する給料締切日とし、その翌日をもって退職とする。
 
2.前項の規定により退職する社員が引続き勤務を希望し、会社が必要と認める場合は、嘱託として再雇用する。
 ただし、嘱託は原則として一年毎に雇用契約を行い、雇用限度は満65歳までとし、その取扱いは別に定めた規則によるものとする。

3.平成18年4月以降は、改正「高年齢者雇用安定法」に基いて継続雇用制度を導入することとします。
 その制度を適用されて雇用される者は、次の年齢になるまで嘱託として再雇用します。

  平成18年4月から同19年3月まで=62歳
  平成19年4月から同22年3月まで=63歳
  平成22年4月から同25年3月まで=64歳
  平成25年4月1日以降=65歳

4.退職金は、満60歳以後に再雇用する場合においても、60歳になった時点で退職金規定の基いて支給します。
  その場合は、60歳以降の勤続年数に対して退職金を支給しません。

5.継続雇用制度の対象社員及び手続き等、必要な事項については、別に定める嘱託規定によります。

                

代休と振り替え休日について

振替休日とは

労働契約を一時的に変更して、休日だった日を所定労働日に、所定労働日だった日を所定休日に変更する制度です。

同一週内で振替えた場合や他の週の所定労働日と振替えた場合は、休日労働となりませんので、時間外や休日出勤に関する割増賃金は原則発生しません。
ただし振替えた週で、1週40時間を超えてしまうと割増賃金の支払い義務が生じますので、同一週内で振替えたほうがいいでしょう。

就業規則に振替休日を行なう為の規定が必要ですし、事前に振返る日を特定しなけばなりません。

法定休日に出勤させた場合は、法定休日が確保できる範囲に限定されますので、変形休日制(4週間に4日を与える)採用していない場合は、同一週内に振替休日を与えなければなりません。

代休とは

休日に出勤したことの変わりに、所定労働日の労働義務を免除することです。
特に就業規則に規定しなくても実施できます。
法定休日に出勤させた場合は、休日労働となる為割増賃金の支払い義務が生じます。
法定外の休日出勤の場合は週40時間を超えた時間が時間外労働となります。